宮島の鹿たちは、長年人間と共に生きてきました。
しかし今、その生活環境はとても苦しいものとなっています。
私が行っている「いつくしか」という名前が、なぜ生まれたのかと、今後の方向性についてお話しします。
いつくしかという名前はなぜ生まれた?

「いつくしか」は、宮島の鹿を守るための給餌活動です。
宮島では、行政による「給餌禁止のお願い」のみの対策により、鹿が十分な食べ物を得られない状況が続いています。
そこで、2021年10月から宮島の鹿を苦しませないために、給餌活動のお手伝いを始めました。
それまでは、さまざまな人たちが宮島の鹿に給餌を行うボランティアが関わり、宮島の鹿は生きて来ました
私がお手伝いを初めて約4年となりますが、この辺りで何か活動に名前を付けた方が、web上でより見つけてもらいやすくなるだとうと考えました。
そこで、活動名として名付けたのが「いつくしか」です。
いつくしかは造語で
愛しむ/慈しむ+しか=いつくしか(Itsukushika)です
鹿をいつくしんで大切にする心を育む、という意味を込めて名づけました。
この名前は個人の活動名ですが、SNSのフォロワーさんやYouTubeのチャンネル登録者さんは「いつくしか」の仲間(メンバー)だと思って活動しています。
YouTubeでもお話ししました。
インスタグラムのフォロワーさんが1万人を達成した際に作った動画です。
NPO法人にしない3つの理由

宮島の鹿の給餌活動については、過去にNPO法人が作られたことがあります。
ですが、代表の方が志半ばで病に倒れてしまい、その団体は今はありません。
「NPO法人にはしないのですか?」
という質問をたまに頂くことがありますが、私は、今のところNPO法人などの非営利団体を作るつもりはありません。
理由は3つあります。
理由①:考え方の違いによる内部分裂を起こさないため

NPO法人を作るには、最低10名の協賛(役員)が必要です。
これまで給餌活動をする中で、最初は協力的な人であっても、途中で給餌活動に否定的になる人を何人も見てきました。
行政が給餌活動を公式に許可していないことが大きな要因です
また、変な噂話や役員同士のいざこざにより、団体が分裂したという話を、長年ボランティア活動をしている方からたくさん伺っています。
個人だけに裁量権があれば物事を進めやすいですが、他の誰かの意思が介入してくることで、自分が思うように活動できなくなるリスクを背負うことになります。
それは、団体の代表者もそうですし、それぞれの役員もそうです。
組織を運営するには、ある程度の強制力を持たせないと難しいですが、私はそれぞれが自由意志で活動すれば良いと考えています。
そもそも組織をつくること自体が、私には性に合っていないのです。
理由②:個人での活動をしやすくするため

個人で活動していれば、コラボや協力を自分の判断で即決することが可能です。
相手が信用ならないと感じた際も、すぐに離れることができます。
ですが、団体として活動すると、皆の意見をまとめる手間と、意見が分裂した際は長く停滞する恐れがあります。
また、役員も自分の意思が反映されにくく、団体の考えと合わなければその団体を離れざるを得ません。
今はSNSの台頭により、個人で活動がしやすくなりましたし、個人の意見を公に届けることができる時代です。
その分、繋がることも離れることも簡単にできる方が、お互いにとって良いということが多いと感じています
他にも、よく言われることで
団体にしないのは、責任感がなのでは?
というのがありますが、これも私は違うと思っています。
個人であっても、多くのフォロワーを抱えている個人は「フォロワーさんを裏切られない」という責任を背負っています。
万が一裏切り行為があれば、フォロワーさんと世間から大きく叩かれるでしょう
今は個人の方が活動しやすいですし、団体と比べても、社会的な信用度は昔ほどの差はないと感じています。
理由③:仕事をしならが給餌活動をしているため

私には生業(なりわい)があります。
本業はWEBコンテンツ制作事業を行う会社経営です。
ただし、従業員は雇っていない小さな一人会社です。
事業と聞くと、何やら大儲けしているのでは?と思われるかもしれませんが、私の給料は日本人の平均年収に届いていません
とはいえ、この生業による収入があることで、私の生活が成り立っています。
また、宮島の鹿さんの給餌活動もこの生業があるからこそ継続できています。
今後の宮島の鹿さん給餌活動の構想

私は個人事業家なので、人に役立つことをして報酬をいただくことは当たり前だという価値観を持っています。
ですがたまに「ボランティアとは無報酬で行うものであって、その活動から少額でも報酬を受け取ることは怪しい」という目を向けられることがあります。
確かに、近年では動物を使い、詐欺をする人が実際にいるため、そう疑われても仕方がない部分もあると思っています
そこで考えたのが、お金の流れをはっきり分けるという方法です。
それは以下のようなものです。
宮島の鹿さん給餌活動については、いつくしか専用の銀行口座を作りそこで募金を募る。募金の中身を完全に公開して、毎月収支報告しながら活動する。
それとは別に、鹿さんLINEスタンプやYouTubeスーパーサンクス、グッズ販売などは個人の事業として行う。
このように、はっきりと分けた方が分かりやすいし、皆様に納得してもらいやすいと考えました。
宮島の鹿さんに支援したい方は、いつくしかの銀行口座宛に募金して頂く
(※全てのお金は鹿さんだけに使われる。餌・交通費)
活動を応援してくださる方はその他の援助やグッズ購入
(※こちらは事業収入として運営費にもさせて頂く)
今現在はこのように、お金の流れを二つに分けることを考えています。
そうすれば、皆が納得する形を実現できるのではないでしょうか。
但し、米田さんは募金を募らない活動を長年続けて来られましたし、これからもそうされるので、米田さんと共に活動するうちは募金を募る予定はありません
米田さんと「いつくしか」は関係がなく、この活動は個人が行っています。
今後、米田さんが引退される日が来ることを見越して、活動を継続するための準備をしていると思ってください。
毎週日曜日を給餌活動に充てるというのは、大きなプレッシャーであり、多くの労力が伴います
本業もいつ収益が少なくなり、廃れるかわかりません。
そうなれば、今のようにブログを書いたり、動画を制作する時間が取れなくなるかもしれません。
宮島の鹿さんの給餌活動を継ぐことは、生半可な覚悟では務まりません。
私なりの活動を継続する工夫が、これまで3年以上かけて育ててきたSNSとYouTubeとこのブログにあります
もしかしたら、この先ずっと行政は変わらないかもしれません。
仮にそうなったとしても、5年後、10年後も給餌活動を継続できるだけの基盤が必要だと考えました。
みんなの善意につけ込んで騙そうとしてない?

いつくしかの活動は個人で行うということで
みんなの善意につけ込んで騙そうとしてない?
と感じる方もおられるかもしれません。
ですが、そのような活動をしていたら、この活動に賛同してくれる仲間が増えません。
そうなれば、宮島鹿問題が解決に向かわなくなってしますでしょう。
私はこれまで、多くの方との繋がりがあったおかげで、活動を続けて来られたと実感しています
決して自分だけの力でフォロワーさんを増やしたわけではありません。
- 一番は米田さんご夫妻のお力
- これまで幾度となくあったピンチの際に助けてくれた動物仲間
- 給餌ツアーに参加してくれた皆様
- 宮島の鹿さんにご支援いただいた全ての皆様
️長年のみんなの想いと活動のお陰で、今の結果があります。
だからこそ今後も、多くの方と関わり合い、助け合いながら活動していきます。
より多くの方がこの宮島の鹿さん問題に触れ、それぞれができることをやり、繋がりを広げたいと考えています。

そのためにも、各SNSのアカウントは大きな力になります。
氣の合う鹿さん仲間がいれば、いつくしかのアカウントで拡散のお手伝いもできます。
大手メディアが取り上げてくれないのなら、独自のメディアを構築するしかないのです。
現在は、LINEスタンプ収益や、YouTubeのスーパーサンクスでの支援金を、全て公表していないので、批判されることもありますが、これらは鹿さんの餌代、フェリー代、ガソリン代に使わせて頂いております
かかった費用の領収書などを公表するようにしていますので、各SNSをご覧ください。
給餌活動が毎週行われているのは、当たり前なことではありません。
多くの方の支援・時間・労力が費やされているからこそ現状維持できています。
今後も、給餌活動を続けることを最優先に考えて行動しています。宮島の鹿さんが苦しまず幸せに生きられることこそが、この問題の最重要項目だと考えているからです
ご理解いただけますと幸いです。
今回は、いつくしかの名前の由来と、今後の活動についてお話しさせていただきました。
この活動に少しでも興味を持ってもらえた方は、SNSをフォローして頂けたらうれしいです。
・いつくしかYouTube
・いつくしかInstagram
・いつくしかX
